空室が埋まらない理由は和室にある?

和室から洋室へ変更する際の費用・注意点

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なぜ和室は敬遠されるのか

 賃貸経営において「入居者が好む間取りかどうか」は、空室対策の根幹をなすテーマです。最近の募集現場では「和室がある物件は避けたい」と考えるお客さまが少なくありません。実際、弊社へお部屋探しにいらした方からも、「和室はNGなので候補から外してください」と、最初の段階で希望条件に明記されるケースがよく見受けられます。


 もちろん、和室には独自の魅力があります。畳の香りや落ち着いた雰囲気は年配層には一定の支持を得ています。しかし、主要な入居ターゲットである単身者や若年ファミリー層にとっては「畳の上で生活する習慣がない」「ベッドやソファが置きづらい」「掃除が面倒」「古臭く感じる」といった理由から敬遠されがちです。結果として、和室があるだけで候補から外されることも少なくなく、募集に苦戦する原因となり得ます。


このページでは和室から洋室へのリノベーションについて、費用や費用回収期間の考え方、注意点について詳しく解説いたします。

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和室から洋室に変えるメリット

  • Point 01

    第一印象の改善

    和室を洋室へと変更することの最大の効果は「第一印象の改善」にあります。入居希望者が部屋を訪れた際、フローリングに張り替えられた空間は明るく清潔感があり、広く感じられます。写真映えもするため、募集サイトに掲載した瞬間から問い合わせの数に差が出ることも珍しくありません。

  • Point 02

    生活のしやすさ

    洋室は生活動線の自由度が高く、家具の配置が容易です。ベッドやデスク、ソファを置いても違和感がなく、現代的なライフスタイルに適応しやすい空間になります。また、家具による凹みや跡が残りにくい点もメリットです。

  • Point 03

    メンテナンスのしやすさ

    畳は定期的な表替えや張り替えが必要であり、コストと手間がかかります。一方でフローリングやクッションフロアであれば、部分補修や清掃も容易で、メンテナンスしやすい環境が整います。長期的に修繕コストを抑えることができ、結果として収益性の改善にもつながる可能性があります。

リフォームの具体例と費用

和室を洋室へと変えるといっても、その範囲や方法によって必要な費用は大きく異なります。以下、主なリノベーション内容です。(洋室6帖~8帖を想定)


・畳をフローリングに変える   費用:10~30万円程度

畳の撤去し、隣室との厚みの差を埋めて段差をなくすために下地材の設置やフローリングの強度を上げるため床下の根太(ねだ)の間隔を調整します。築年数が古い場合は床下に断熱材が入っていないことが多いため、床が冷えないように断熱材を入れる工事も必要な場合があります。


畳をクッションフロアに変える 費用:6~17万円程度

費用を押さえたい場合はクッションフロアに変えるという手もあります。これだけでも古さはなくなり、手入れもしやすくなります。ただ、畳同様に家具の跡がつきやすい点には注意です。


・押入れをクローゼットに変える 費用:8~25万円程度

襖を撤去し、中央に設置されている中板を外して床を補強後、内側に仕切り材を入れたり壁紙の張り替え、扉への交換、ハンガーパイプなどの設置を行います。築年数が古い場合はクローゼット内のカビや結露を防ぐために、内部の断熱材や床材の補強工事も必要な場合もあります。


・襖からドアへ変更する     費用:3~20万円程度

建具本体と敷居を交換し開き戸・引き戸に変更します。場合によっては隣室・廊下との段差を埋める工事も必要になります。

枠をそのまま利用する場合は低価格での工事が可能です。


・壁紙や天井材を張り替える   費用:5~15万円程度

壁は単純なクロスの張替えを行います。和室の天井は板張りのことが多く、和室の雰囲気を強調してしまうためフローリングと合わせるのであれば下地にベニヤ板をはり、壁と同じようにクロスを張って仕上げます。


和室全体をリノベーションする場合は100万円程度を見ておきましょう。

リフォームアイデアの具体例

回収期間の考え方

 一口に和室を洋室化するといっても、単なる畳替えから空間全体のリノベーションまで、工事範囲によって費用は数万円単位から100万円を超えるケースまで幅広く存在します。大切なのは「どの程度の改修で入居者のニーズを満たせるのか」を慎重に見極めることです。築浅物件なら畳からフローリングへの変更だけで十分に印象を改善できる場合もありますが、築古物件では押入れや壁紙まで含めて改修した方がトータルで効果を発揮することが多いのです。 つまり、費用とニーズを照らし合わせながら「どの範囲のリノベーションが最も効果的か」を判断することが、オーナー様にとって収益改善に直結する重要なポイントとなります。


 また、リノベーション費用の回収期間も事前に考える必要があります。回収期間は3年~8年を目安としましょう。

回収期間(年)は「リノベ費用 ÷ 年間増加賃料額」で算出されます。たとえば20万円の工事費用に対して、月額5,000円の賃料アップが実現できれば年間6万円の増収となり、およそ三年強で回収可能です。


 さらに見落とされがちですが、リノベーションには「空室期間を短縮できる」という大きな効果もあります。たとえ賃料上昇が少額だとしても、入居付けが早くなれば本来失うはずだった家賃収入を取り戻せるため、実際の回収スピードは計算以上に早まるケースが少なくありません。数か月も以上空室が続くリスクを考えれば、ある程度の費用をかけてでも入居者の目に留まる洋室化を進めた方が、結果的に収益面でプラスが期待されます。

マンションでのリノベーションは要注意

 マンションで和室を洋室に変更する際には、戸建てやアパートにはない特有の注意点があります。それが「管理規約による制限」です。多くの分譲マンションでは、フローリング材の使用に関して遮音等級が規定されており、一定以上の性能を持つ床材を選ばなければならない場合があります。


 遮音等級とは、床を通して伝わる生活音をどの程度抑えられるかを示す指標です。等級が低いと、下階に足音や家具の移動音が響き、トラブルの原因になりかねません。管理規約で「L-45以上」などといった基準が定められていることもあり、その場合は必ず該当する性能を満たす床材を使用する必要があります。 当然ながら、こうした高性能の床材は一般的なフローリングよりも価格が高くなります。その結果、同じ「和室から洋室への改修」であっても、マンションの場合はアパートや戸建てよりも費用が割高になる傾向があります。オーナー様にとっては「規約に基づく制約」と「追加費用」を十分に理解した上で施工計画を立てることが欠かせません。

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 和室から洋室へのリノベーションは、入居率を高め、長期的な収益改善を目指すうえで有効な手段です。しかし、その実施範囲や内容は地域の市場動向、入居者層の特性、そして物件自体の状態によって最適解が変わります。単に「流行だから洋室化する」という発想ではなく「この地域、このターゲット、この物件において最も効果を発揮する改修は何か」を冷静に見極めることが大切です。

 オーナー様ご自身で判断することが難しい場合には、実際の募集現場を知る管理会社や施工会社に相談するのが得策です。費用と効果のバランスを考慮しながら、最適なリノベーションプランをご提案いたします。ぜひ一度、私たちにご相談ください。

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